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ランナーの方に向けたご案内です。
ランナーのみなさんは日々のランニングにより身体活動量が高まっており、相応のエネルギー量とさまざまな栄養素が必要です。そのため、バランスのよい食事を適量とることが大切です。バランスのよい食事とは主食、主菜、副菜のそろった食事です(図1)。主食をしっかり食べることでランニングのためのエネルギーを確保し、またランニング後のエネルギー回復に役立ちます。主菜はたんぱく質の供給源となり、体づくりに役立ちます。また、副菜の野菜料理はビタミン、ミネラル、食物繊維の供給源となり、エネルギー産生円滑化、活性酸素の消去、結合組織の強化、便通調整などコンディショニングに役立ちます。さらに牛乳を毎日コップ1-2杯、果物をみかん2個分程度食べるとよいですね。食事バランスガイド(図2)では各料理区分の摂取量を性・年齢・身体活動レベル別に示しています(図3)。これを参考にするとよいでしょう。
自分自身の食事量が適切かどうかは体重の推移で把握できます。毎日、起床時排尿後に体重を測定しましょう。増加傾向にあればエネルギー消費量に対して摂取量が上回っています。逆に減少傾向にあればエネルギー消費量に対して摂取量が下回っています。1日に何キロカロリー食べればよいかを考える必要はありません。食事バランスガイドに示された量を摂取しながら体重の推移を確認し、体重を適正に維持する量を食べるようにしましょう。
月間走行距離の高い方や練習強度の高い方は鉄欠乏状態や貧血になりやすくなっています。貧血では筋肉に酸素が十分に届かないため、長時間の運動継続が難しくなってしまいます。これでは自己ベストは望めません。そこで、ランナーのみなさんはバランスのよい食事を実践しつつ、特に鉄をしっかりとるように心がけましょう。食品では豚レバー、鶏レバー、カツオ、マグロ(赤身)、牛赤身肉、カキ、アサリ、小松菜、枝豆、納豆、がんもどき、高野豆腐などをしっかり食べると良いでしょう。
コンディショニングのために積極的に摂取して欲しい栄養素のひとつにエイコサペンタエン酸があります。略称でEPAと呼ばれる多価不飽和脂肪酸です。EPAは赤血球の膜をしなやかにして溶血(赤血球の破壊)を防ぎます。その結果、筋肉に酸素が運ばれやすくなり持久力の向上が期待できます。ほかにも、関節の炎症を抑える、筋肉痛を緩和させる、傷の治りを早くするなど、ランナーにうれしい効果も複数報告されています。EPAは青魚に多く含まれるため、サバ、サンマ、イワシ、マグロ(トロ)などを積極的に食べましょう。なお、EPAは非常に酸化されやすいため、鮮度の低い青魚は返って健康を害します。新鮮な青魚を食べるようにしましょう。