*オリジナルのリリースの正式言語は英語であり、この内容及び解釈については英語が優先となります。
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歴史に残る闘いが再び幕を開ける
誰もが待ち望んでいた直接対決が、想像もしなかったコースで実現することとなる。
2020 Virgin Moneyロンドンマラソンで、AbbottWMM男子シリーズチャンピオンのエリウド・キプチョゲと、キプチョゲの世界記録2:01:39まであと2秒に迫る記録を出したケネニサ・ベケレが直接対決します。
グリニッジからザ・マルへの26.2マイルという例年のコースではなく、ロンドンのセント・ジェームズ・パークの周回コースにおいてエリートのみで開催されるレース。男女エリートレースおよび車いすレースは、時間を空けてスタートし、視聴者が各レースをそれぞれ楽しめるようになっています。
豪華女子選手陣を率いる女子世界記録保持者のブリジット・コスゲイや、車いすレースの主役となるAbbottWMM車いすシリーズチャンピオンのマニュエラ・シャーとダニエル・ロマンチュクの存在があってもなお、キプチョゲとベケレの直接対決が注目の的となることは間違いありません。
ベケレは、ケガや不安定なパフォーマンスが続きマラソンにおけるポテンシャルを活かし切れずにいた状態から復活した昨年、キプチョゲが2018年に世界記録を樹立したのと同じベルリンのコースで2:01:41という記録を出しました。
ケガを乗り越えたベケレは、自身を、AbbottWMMで4度のシリーズチャンピオンに輝く絶対王者であるキプチョゲに最も近い挑戦者だとしています。
ケニアのキプチョゲは、2019年10月のウィーンで特別な運営のもと開催されたタイムトライアル「INEOS 1:59プロジェクト」で1:59:40を記録し、2時間切りの偉業を達成し新たな歴史を刻んでいます。
今回は、道路上にペースライン表示を行う車載式レーザーも無く、フィニッシュへとサポートしてくれるペースメーカーの数も断然少なくなります。更には、声援を送ってくれる観客も居ません。
他の選手たちのレースが彼らのペースにどのように影響を及ぼすか、また、キプチョゲの大会記録(2:02:37)更新なるかという点にも関心が高まりますが、2人のペースがベルリンと同等の僅差になるとすれば、始まったばかりの2人の戦いが2020年の締めくくりに華を添えるのを目撃できるかもしれません。
ベルリンでの2人のパフォーマンスを比較すると、両者甲乙つけがたいことが分かります。ベケレは、15km地点をライバルのオリンピックチャンピオンより9秒速いタイムで通過し、中間地点でもキプチョゲに1秒だけ上回っています。
レース後半30km地点でのキプチョゲのペースはベケレを10秒上回っていますが、30km~40kmのスプリットタイムではベケレがキプチョゲを2秒上回っています。その後ラスト2.2kmを力強い走りで巻き返したキプチョゲのフィニッシュタイムが、ベケレのタイムを上回った形です。
実際のレースはデータが示すようなハラハラドキドキの展開にならないこともしばしばですが、もしも未曾有の状況下である現在も2人がトレーニングやコンディショニングを維持できていたならば、壮大な戦いとなることは間違いありません。
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*オリジナルのリリースの正式言語は英語であり、この内容及び解釈については英語が優先となります。
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