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シリーズXIIの次なる決戦の場はニューヨーク
11月4日に開催される2018 TCSニューヨークシティマラソン、この名高いレースは今年、記念すべき年を迎えます。
今年は、大会を支えるランニング組織であり地域に根差したNew York Road Runnersが60周年を迎える年であり、かつ、日曜のレースの後に退任となるレースディレクターのピーター・チャチャのはなむけのレースでもあります。
昨年11月、アメリカ人女子選手として40年振りに優勝したシャレーン・フラナガンの歴史的勝利を目の当たりにしたチャチャは、最後にもう一度、フラナガンが1年前の偉業を再び達成できるかフィニッシュラインで見守ります。
同じアメリカのデジレ・リンデンは、 4月のボストンで優勝しフラナガンに続き米国マラソン界で語り継がれる存在となりましたが、成長著しいモリー・ハドルとAli Kieferとともに、母国に誇れる勝利をもたらすべく、フラナガンに挑みます。
そして、彼女たち全員が、ニューヨークで3度優勝している強豪、メアリー・ケイタニーとの戦いを強いられることになります。ケイタニーは昨年、フラナガンに敗れて2位に終わっており、2018大会で雪辱を果たす意気込みです。ケイタニーの女子世界記録更新への挑戦は、4月のロンドンでは失敗に終わりましたが、ニューヨークのコースを知り尽くしているケイタニーは、昨年の結果とは違う真の実力を証明する意気込みです。
ケイタニーは、シリーズXI最終戦となったロンドンで、AWMMレースにおける初優勝を飾った同国ケニアのビビアン・チェルイヨットに敗れています。35歳のチェルイヨットはイギリスの首都ロンドンで、暑さの中素晴らしいガッツを見せており、ニューヨーク出場選手のうち2時間19分を切ったことのある選手は、彼女とケイタニーの2選手だけです。実際、2時間20分切りの選手も他に居ないため、レース終盤の2人の競り合いは見ものとなりそうです。
男子レースでは、昨年、セントラルパークでのスリリングな競り合いの末、激しく追い上げるウィルソン・キプサングを振り切りAWMMレースにおける初優勝を収めたジョフリー・カムウォロルが、タイトル保持を目指し戻って来ます。カムウォロルは昨年のニューヨーク優勝後、ハーフマラソンの世界タイトルも獲得しており、多くの人が、彼こそが偉大なエリウド・キプチョゲの跡を継ぎ男子マラソン界の支配者となるランナーであると予想しています。
2012年ボストンマラソン覇者のウェスリー・コリルは、ベルリンでのキプチョゲの世界記録更新を受け、「私はジョフリー・カムウォロルが次世代のエリウド・キプチョゲであると断言できる。キングが引退した暁には、彼がその座を継ぐことは間違いない。このツイートは後で参照できるように保存しておいてほしい。」とツイートしました。
しかし カムウォロルは、今週末のニューヨークタイトル獲得を目指すエリート男子選手陣の中で最も速い選手ではありません。エチオピアのタミラト・トラが、自己ベスト2:04:06で最速の選手となっており、カムウォロルの現状の自己ベストより2分以上速いタイムです。同じエチオピアのShura Kitataとレリサ・デシサも、2:05を切るランナーです。
男子レースにおいて未知数の存在はアメリカのバーナード・ラガトで、トラック競技における輝かしいキャリアとともにマラソンデビューに挑みます。モハメド・ファラーのシカゴでの成功は、ラガトに、トラックからロードへの移行が実りあるものになり得ることを示しました。
車いすシリーズの戦いの火ぶたもニューヨークで再び切って落とされることとなり、マニュエラ・シャーはシリーズXIIの3戦目にして3勝目を狙います。シャーは昨年、同じコースで熟練のテクニックを見せつけ、持ち前の耐久力と戦術的知性を掛け合わせ、タチアナ・マクファーデンに大差をつけ圧勝しました。
シャーは更に、ベルリンでスプリント勝負を制しボーナスポイント8点も獲得しています。シカゴでシャーに次ぐ2位に入ったオーストラリアのMadison de Rozarioは、初出場となるニューヨークでシャーを打ち負かすべく挑みますが、イリノイ大学の手強いトリオ、マクファーデン、スザンナ・スカロニ、アマンダ・マグロリーも侮れません。
ディフェンディングチャンピオンのマルセル・フグは、珍しくシリーズにおける優勝が無いままニューヨークにやって来ます。車いすシリーズを2度制しているフグはベルリンで、カナダのBrent Lakatosに敗れ2位となり、シカゴでは、新進気鋭のDaniel Romanchukに激しいスプリントフィニッシュで敗れています。
若いRomanchukは、AWMMにおける初優勝に更なる勝利を重ねるべく挑みますが、長い橋と、フィニッシュへと続く苛酷な勾配は、彼の成長における新たな試練をもたらします。
シカゴで3位となったデヴィッド・ウィアーは、2019年3月の東京までシリーズ戦がお預けになる前に、より良い結果を出したい考えです。
ピーター・チャチャの注意深い監視のもとTCSニューヨークシティマラソンは、世界レベルのエリートの活躍と、それら世界ベスト選手に続きニューヨーク5区を駆け抜ける何千・何万のランナーの素晴らしい偉業やストーリーを組み合わせ、長年に渡り素晴らしいショーを開催してきました。
チャチャが重要な役割を果たし作り上げられてきた歴史に、新たに壮大な一日が書き加えられることとなる日曜日は、チャチャへのお別れの会として相応しい日になるだろう。
また、日本からは、車いすレースに副島正純選手、鈴木朋樹選手、渡辺勝選手、山本浩之選手が出場予定です。
各国での放映に関する情報は、AbbottWMMニュースページをご確認ください。
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