大会前日の3月2日(土)、『東京マラソン2024 プロギングイベント』を東京マラソンコースの一部でもある浅草エリアで実施しました。「プロギング」とは、ごみ拾い(PlockaUpp)とジョギング(Jogging)を掛け合わせたスウェーデン発祥の新たなSDGs体験スポーツです。東京マラソンはコース沿道をはじめ、多くの方々の理解と協力に支えられています。その東京の街に感謝を伝え、また「Tokyo, My Favorite Place...」として参加者一人ひとりのお気に入りの場所と描いてもらえるようにという想いを込め、「東京がキレイになる日。」をテーマに今年初めて開催しました。
プロギングイベントには国内、海外の参加者を合わせて約60名が参加。4つのグループに分かれて手には軍手をはめ、浅草らしく半纏をまとい、ビニール袋を持ちながら早朝の街並みでジョギングを開始しました。浅草の商店街、一般歩道などはきれいに清掃されていますが、それでも細かなごみ、空き缶などが落ちている箇所もあり、それらを見つけるとランナーは足を止めて一つひとつビニール袋に投入。中にはジョギングよりもごみ拾いに熱中するランナーもいるなど、参加した皆さんはこの新感覚のスポーツ体験を楽しんでいました。
また今回のプロギングイベントには、普段は人力車で観光客を案内している俥夫の皆さんもガイド役として一緒に参加。雷門や仲見世通り、浅草演芸ホールなど東京を代表する観光スポットの数々を俥夫さんがプロギングの途中で現地解説するなど、参加したランナーにとってはごみ拾い、ジョギングにもう一つ特別な体験がプラスされたイベントとなりました。
イベント後、日本では「ヒメ」というニックネームで呼ばれているというマレーシアから参加したプットリーさんにお話をお伺いすると、「東京は3度目になりますが、とてもかっこ良くて素晴らしい街だといつも思います。東京マラソンだけでなく、このようなボランティア活動にも参加できてとても嬉しいです」と笑顔。また、「マレーシアはとても暑いので、寒い時期のマラソンを走ってみたくて東京マラソンに初めてエントリーしました。コースを事前に見ることができたのもとてもいい経験になりました」と感想を話していただきました。
一方、埼玉県から参加した渕上さんは、今年の東京マラソンには残念ながらエントリー抽選から漏れてしまい、「その分、応援の意味も込めて参加しました」とのこと。以前、別のプロギングイベントに参加したことがあるそうで「東京マラソンでも開催されることを知って、面白そうだなと思って参加しました。やっぱりランナーの皆さんにはきれいな場所で体を動かしてほしい。そして東京の街を楽しいと思ってもらえるように、大会当日もランナーの皆さんを応援したいですね」と、大会本番を走るランナーにエールを送りました。
また、俥夫のノブさんにもお話を伺ったところ、「日本、世界各地の皆さんと浅草の街を走りながらごみ拾いをして、本当に気持ち良かったですね」と、ランナーと一緒にプロギングを楽しんだ様子。そして、より一層きれいになった街を大勢のランナーが走ることに思いを馳せながら、「東京マラソンを通して浅草のことを知っていただきたいですし、雷門の前を走ったランナーや応援している皆さんには『浅草って良い街だな』と思っていただけると嬉しいですね」と願いを込めていました。
「東京がひとつになる日。」をテーマに開催している東京マラソン。ランナーの皆さんの心がけで「東京がキレイになる日。」となっていくよう、都市東京のど真ん中を走れる感謝の気持ちを伝える機会として実施したプロギングイベント。参加していただいたランナー一人ひとりのアクションによって「東京がキレイになる日。」の実現に一歩近づけたのではないでしょうか。そして、東京の街がさらに発展し、ますます輝く瞬間が訪れるように今後も様々な活動に取り組んでいく予定です。
ご参加いただいたランナーの皆さま、本当にありがとうございました。