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【レポート】東京マラソン2024マラソンエリート

2024年3月5日

スタート時の天候は晴れ、気温9.6度、湿度22%。その後も気温はそれほど上がらず、ランナーにとってまずまずの気象条件下で開催されました。

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マラソン男子は、ベンソン・キプルト(ケニア)が日本国内最高記録の2時間02分16秒で初優勝を飾りました。「アボット・ワールドマラソンメジャーズ」の大会はボストンマラソン2021、シカゴマラソン2022を制しており、これで3勝目。「コースレコードを出せたのは嬉しい。幸せです。走りは本当に気持ちよかった。」と喜びを噛みしめました。

序盤からハイペースで進み、5kmを14分16秒、10kmを28分30秒、15kmを42分52秒で通過。先頭集団は早くもキプルト、ティモシー・キプラガト、ヴィンセント・キプケモイ・ゲティッチ、前世界記録保持者のエリウド・キプチョゲのケニア勢4名に絞られました。

キプチョゲは20km手前で集団から徐々に後れをとり、優勝争いは3名に絞られます。27km過ぎにキプラガトがトップに立ち、30kmまで世界記録を上回るペースで展開されました。32km手前でキプルトとキプラガトが追いつき、ここからけん制し合いペースダウン。35kmからはキプルトとキプラガトの一騎打ちとなり、38km過ぎにキプルトがスパート。その後もトップを譲らず、2021大会(2022年開催)にキプチョゲがマークした大会記録の2時間02分40秒を更新しました。

30kmまで世界記録を上回るペースだったことについて、「そういうペースだと気づいていませんでした。まあ、世界記録を破ったとしても不思議ではない。そういう準備をしてきたから。」と充実した練習の成果であることを強調しました。

キプラガトが2時間02分55秒の2位、ゲティッチが2時間04分18秒の3位。キプチョゲは20kmからの5kmを15分30~40秒台とペースを落としながらも最後まで走り切り、2時間06分50秒の10位でフィニッシュしました。

男子日本勢はパリ2024オリンピック代表の残り1枠を懸けたマラソングランドチャンピオンシップ(MGC)「ファイナルチャレンジ」の対象レースになっており、設定記録の2時間5分50秒突破を目指しました。

西山雄介(トヨタ自動車)が33km付近で、それまで先頭を走っていた浦野雄平(富士通)を捉えて日本勢トップに立ち、設定記録突破を狙いました。しかし、ペースは上がらず2時間06分31秒の9位でのフィニッシュとなり、パリ切符へは届きませんでした。自己記録を1分16秒更新しましたが、レース後は「オリンピックに行きたかった。2時間05分50秒を切らないと意味がないので悔しい。」と涙を流しました。

其田健也(JR東日本)が2時間06分54秒の日本勢2番手となる11位。日本記録保持者の鈴木健吾(富士通)は30km以降に大きくタイムを落とし、2時間11分19秒の28位でした。鈴木は「パリに向けてチャレンジしたけど、叶わなかった。たくさんサポートをいただき、感謝をしたい。」と振り返りました。

前回大会日本勢トップの山下一貴(三菱重工)は序盤の8km過ぎで集団から後れ、2時間17分26秒の46位に終わりました。

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女子はストゥメ・アセファ・ケベデ(エチオピア)が日本国内最高記録となる2時間15分55秒で初優勝しました。「大変嬉しい。ハーフまでは大会記録を破ることは考えていなかった。」と予想外の結果に笑顔を浮かべました。

25kmからケベデ、前回優勝者のローズマリー・ワンジル(ケニア)、アマネ・ベリソ・シャンクレ(エチオピア)の三つどもえでレースを進めました。シャンクレが脱落し、40km以降にケベデがスパートをかけ、ワンジルを振り切り、そのままフィニッシュしました。2021大会(2022年開催)にブリジット・コスゲイ(ケニア)がマークした大会記録2時間16分02秒を更新しました。「大変な駆け引きがあった。出来る限りのスパートを出すことを心掛けた。」と終盤に力を振り絞りました。

ワンジルが昨年優勝した自己記録の2時間16分28秒を塗り替える2時間16分14秒で2位。シャンクレが2時間16分58秒の3位に入りました。

世界歴代2位の記録を持つシファン・ハッサン(オランダ)は2時間18分05秒の4位。20km手前から集団の後方に位置し、25km以降にペースを落としました。

日本記録の更新を狙った新谷仁美(積水化学)は30km以降、ペースが落ち、日本勢トップながら2時間21分50秒の6位に終わりました。「結果が出なかった。それ以上もそれ以下もありません。」と語りました。

  • 東京地下鉄株式会社