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ローズマリー・ワンジルとデソ・ゲルミサが東京で観客を湧かせる

デソ・ゲルミサは、東京マラソン2023優勝をかけた壮絶なスプリント勝負を制し、AbbottWMM大会での初優勝を収めました。

沢山のドラマが生まれたこの日、ゲルミサは勝利への闘いに挑み、同じエチオピアのモハメド・エサと同タイム（2:05:22）ながら、フィニッシュラインを一足先に通過し、優勝を収めました。ツェガエ・ゲタウェウは、2人の3秒後にフィニッシュし、エチオピア勢が表彰台を独占しました。

2021年ロンドンチャンピオンのシサイ・レマが優勝候補とされていたレースですが、レマは25km通過後に棄権し、完走できませんでした。

先頭集団が減り始めても、日本人選手数名がくらいつき、プレッシャーを与えていました。その中心は山下一貴で、40km地点付近では、先頭を引っ張る走りを見せていました。

デソ・ゲルミサがモマメド・エサをおさえて東京を制す

フィニッシュに向かう最後のコーナーを曲がる前の石畳の道で、ケニアのタイタス・キプルトがスパートをかけ他の選手を引き離しましたが、ライバルをおさえる走りを維持することはできず、皇居の手前のフィニッシュが見えてくる頃には、エチオピアの3選手の闘いになっていました。

3選手が最後のカーブを切り抜け最後の直線に飛び出した時には、だれが勝負を制するか予測するのは不可能でした。

ゲルミサは後方から迫りくる両選手を寄せ付けないように大きく走り、2022年のパリマラソンでの勝利に加え、東京での優勝を手にしました。

キプルトは4位となり、カナダのキャメロン・レビンスは、2002年にハーリド・ハヌーシが樹立した北米記録を更新する、2:05:36で5位に入りました。山下は自己ベスト更新となる2:05:51で7位となりました。

女子のレースでは、ローズマリー・ワンジルが、女子マラソン史上7番目に速いタイムとなる2:16:28で優勝しました。

更新前のワンジルの自己ベストは、昨年のベルリンで記録した 2:18:00でした。

ケニアのワンジルは日本を拠点にトレーニングしており、同じく2:17を切るタイムを記録した2位のツェハイ・ゲメチュに28秒の差をつけての優勝。2019年ベルリンチャンピオンのアシェテ・ベケレは2:19:11で3位に入りました。

ハイペースのレース展開により、先頭集団は、中間地点にたどり着くより早く4人に絞られ、トップ３にウォルクネシュ・エデサを加えた顔ぶれとなっていました。

30kmを通過したところで、ワンジルとゲメチュがペースメーカーを振り切りペースを上げ、40km地点を目前に、ワンジルが再びスピードを上げました。

ワンジルは一時、ブリジット・コスゲイの大会記録に迫る勢いでしたが、その後ペースが落ち記録更新はならずでしたが、笑顔で観衆に手を振りながら最後のストレートを走り抜け、自身わずか2度目のマラソンで優勝を収めました。

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