ニュース

最新情報/告知情報の紹介です。

男子はレゲセ、女子はアガが優勝(東京マラソン2019 マラソンレポート)

2019年3月4日

elite.jpg

スタート時から雨が降り、気温は5.7度。レースが進むにつれて雨は激しくなり、中盤には気温4.7度まで下がっていった。平坦なコースで好記録が期待されたが、天候に泣いた。

男子はマラソン3レース目のビルハヌ・レゲセ(エチオピア)が30km付近から抜け出し、2時間4分48秒でフィニッシュ。初優勝を飾った。「とても嬉しい。雨と風がきつくて思うようにいかなかったが、勝てて良かった。」と歓喜の表情を浮かべた。

悪条件にもかかわらず、レース序盤からハイペースで進んでいった。当初は最初の5kmを14分45~50秒を予定していたが、14分37秒で通過。速いペースを維持したまま中盤まで進み、先頭集団は15kmで9人、20kmで6人、25kmではレゲセ、前回王者のディクソン・チュンバ(ケニア)、ビダン・カロキ(ケニア)の3人に絞られた。29km過ぎにはチュンバが遅れ、レゲセはここからカロキと並走。30 kmでペースメーカーが抜けると同時に、一気にスピードを上げた。「あそこで速く走ろうと考えていた。」と作戦通り30~35kmを14分41秒で刻み、カロキを振り切った。最後まで力強い走りで、悪条件にもかかわらず2時間4分台をマーク。地力の強さを見せつけた。「条件さえよければ、このコースは2時間3分台で走れる自信がある。」と語り、2020年東京五輪へ向けて、「今回ここで走れて嬉しかった。2回続けて東京で走れたら、さらに嬉しい。」と大舞台を見据えた。

注目を集めた日本記録保持者の大迫傑は中間点を過ぎると先頭集団から遅れをとり、29km手前で棄権。「スタート地点から寒くなって、体が動かなくなり、棄権せざるを得ない状況だった。」と振り返った。期待された日本勢は昨年のベルリンマラソン4位の中村匠吾、2時間6分台を目標に掲げていた佐藤悠基も22km過ぎに先頭集団から脱落。寒さと、ハイペースについていけなかった。大学生で初マラソンの堀尾謙介が粘りの走りで2時間10分21秒の5位に入ったのが最高。今井正人が6位、藤川拓也が7位、神野大地が8位と続いた。

photo_tokyomarathon_16253-resized.jpg

女子は昨年2位のルティ・アガ(エチオピア)が2時間20分40秒で初優勝。「目標のタイムはあったが、厳しい条件だった。勝てて大変良いレースだった。」と喜びに浸った。

35kmまで先頭集団を6人で形成。「勝つためにはここが勝負。」と少しずつペースを上げ、エチオピアのライバルであるヘレン・トラ、シュレ・デミセらを引き離していった。

日本勢は初マラソンの一山麻緒が最高。2時間24分切りを目標に掲げていたが、2時間24分33秒の7位となり、「悔しい。海外勢の強さを知った。これがマラソン。」と肩を落とした。前田穂南が12位、吉冨博子が13位、清田真央は14位だった。

東京マラソン財団の早野忠昭レースディレクターは「これまでの東京マラソンで一番寒かった。選手は体の芯から冷えたと思う。そういう状況下でも海外勢は結果を出す強さがあった。」と大会を総括した。

  • 東京地下鉄株式会社