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キメットがキルイと対決し、キプラガトはシカゴでの3勝目を狙います
アボット・ワールドマラソンメジャーズ シリーズXIの戦いが10月8日(日)のBank of Americaシカゴマラソンへと続きます。世界記録保持者のデニス・キメットは、2013年に大会記録を更新して以来初の出場となります。
キメットは、ディフェンディングチャンピオンのアベル・キルイと2015年TCSニューヨークシティマラソン優勝者のスタンリー・ビウォット、そしてオリンピック銀メダリストのフェイサ・リレサに挑みます。選手たちは、世界一のランナーを決めるため1年に渡り繰り広げられるシリーズでのポイント獲得を目指します。
キメットは4年前、風の街シカゴで2:03:45というタイムを出し、その翌年にはベルリンで、マラソン史上初の2時間3分切りとなる2:02:57という記録を打ち立てました。
もともとケニアで農業に従事していたキメット。記録樹立以降はランニングスタイルが定まらず、今年のVirgin Moneyロンドンマラソンでは9位となっています。
キメットとは対照的に、この1年間で復活を遂げたのはキルイです。昨年のシカゴで、戦略的な走りとスプリントで2015年優勝者のディクソン・チュンバをわずかに下し優勝。世界選手権で2度の優勝、2012年オリンピックでも銀メダルに輝いているキルイは、4月のロンドンで4位に入り、シリーズXIリーダーボードでは現在4ポイントで10位につけています。
ビウォットは、2016ロンドンマラソンでエリウド・キプチョゲに次ぐ2位となって以来18か月間低迷が続いており、今シリーズでの初ポイント獲得を目指します。ロンドンマラソン後のリオオリンピックでは途中棄権しており、以来フルマラソン挑戦は初となります。
エチオピアのリレサはリオで、キプチョゲをフィニッシュラインまで追い続け、エチオピア政府への抗議を意味するジェスチャーとともにフィニッシュ。後に国外追放となりアメリカへと追われることになった彼のこのパフォーマンスは、レースの結果以上に注目を集めました。
リレサは2012年のシカゴで、自身の競技生活におけるベスト記録を出して2位となり、2016年の東京マラソンで優勝しています。この春のロンドンでは12位となっており、シリーズXI初のポイント獲得を狙います。
元アムステルダムマラソンチャンピオンのバーナード・キピエゴ、そして、オリンピック銅メダリストであり2017年ボストン2位となっている地元アメリカのゲーレン・ラップ、ハーフマラソン世界記録保持者であるエリトリアのゼルセナイ・タデッセらも、注目の選手です。タデッセのマラソンでの自己ベストは2:10:41で、更新の余地ありです。
女子レースのトップ選手筆頭はフローレンス・キプラガトです。キプラガトは、2017年ロンドンマラソン2位のティルネシュ・ディババとの対決が見込まれるレースに、シカゴマラソン3年連続優勝を目指し挑みます。
キプラガトの積極的なレース運びは、シカゴの平坦で速いコースで良い結果を残して来ました。元ハーフマラソン世界記録保持者のキプラガトは、ベルリンで2回優勝、ロンドンでは2位と3位に入っています。今年のロンドンで9位に入っているキプラガトは、AbbottWMMシリーズXIでの更なるポイントを狙います。
キプラガトが競技生活において12回のマラソン出場経験を持つ一方、ディババの出場経験は2回のみで、マラソンにおいては比較的初心者と言えます。しかし、トラック競技におけるレジェンドは、4月のロンドンで世界記録を更新したメアリー・ケイタニーに次ぐ2位(2:17:56)となっており、マラソン界を席巻する準備も出来ているようです。
ロンドンで16ポイントを獲得しているディババは、シリーズXI女子リーダーボードにおいて同点4位となっており、上位2位に入ることができればトップの座を確実にできます。
昨年3位だったバレンタイン・キプケテル、マラソンデビューとなった今年のボストンで3位となったアメリカの成長株、ジョーダン・ハセイ、そして、今年のロンドンで5位となりシリーズポイント1ポイントを獲得し、今回も上位5位以内を狙うオーストラリアのリサ・ウェイトマンも、トップ選手2人を脅かすべく挑みます。
車いす選手陣もランナー達に引けを取らない布陣となっています。スイスのマルセル・フグとマニュエラ・シャーは、リーダーボードで2位以下との差を広げるべく走ります。
4月のロンドンでイギリスのデヴィッド・ウィアーに敗れたフグでしたが、2週間前のベルリン優勝で復活。優勝候補である"シルバーブレット"は、昨年に続き今年もコロンバスドライブで勝利を収めるかもしれません。フグは、シカゴマラソンで5回優勝しているオーストラリアのクート・フェンリー、ボストンマラソンで10回優勝している南アフリカのエルンスト・バンダイクと対決します。
日本の才能ある選手たちも男子レースでのポイント獲得を狙います。現在リーダーボード3位の洞ノ上浩太、同点4位の吉田竜太、そして西田宗城の3選手です。
シャーは、ロンドン・ベルリンと優勝を独占しており、シカゴでもシリーズXIにおける完全勝利を目指します。女子マラソンにおいて現在最も注目度の高い選手であるシャーは、シカゴでは、3人のアメリカ人選手の猛追を受けることになります。大会記録保持者でありシリーズXチャンピオンのタチアナ・マクファーデン、シカゴで3回優勝、現リーダーボードでも2位のアマンダ・マグロリー、2012年シカゴで2位、また今年のロンドンで3位となりリーダーボード4位に入っているスザンナ・スカロニです。
今年4月のボストン・ロンドン2大会に向けた準備は、血栓と手術の影響に妨げられ不十分なものとなっており、4年連続優勝していたボストンで4位、ロンドンマラソンは欠場という結果になりました。
7月のパラ陸上世界選手権で4個の金メダルを獲得したマクファーデンは、トラック競技でのスピードをロードレースでの勝利に繋げるべく挑みます。
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