*オリジナルのリリースの正式言語は英語であり、この内容及び解釈については英語が優先となります。
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40回記念大会のBank of Americaシカゴマラソンに、オリンピックで2度メダルを獲得しているゲーレン・ラップや、アメリカ人選手初マラソン記録保持者のジョーダン・ハセイを筆頭にアメリカの有力選手が出場
ランニング界のレジェンドであり、1984年ロサンゼルスオリンピック女子マラソンの金メダリストであるジョーン・ベノイト・サミュエルソンは、年代別世界記録とサブ3を狙う
Bank of Americaシカゴマラソンは、オリンピックで2度メダルを獲得しているゲーレン・ラップと、アメリカ人選手初マラソン記録保持者のジョーダン・ハセイを筆頭に、有力アメリカ選手が多数、第40回Bank of Americaシカゴマラソンに出場することを発表しました。エリート出場選手について更に注目すべきは、1984年ロサンゼルスオリンピックマラソン金メダリストであり、1985年シカゴマラソンチャンピオンのジョーン・ベノイト・サミュエルソンが、年代別世界記録更新を狙って出場することです。
「ゲーレンとジョーダンは、表彰台を狙える素晴らしい才能の持ち主です。アメリカの男女選手が3位以内に同時入賞したのは1996年が最後ですが、今年は少し名前を挙げるだけでも、Luke Puskedra、Diego Estrada、 Sam Chelanga、Sarah Crouch、Becky Wade、Alia Grayなど、旋風を巻き起こしそうなアメリカ人有力選手が多数出場します。そしてジョーンはレジェンドです。ジョーンがシカゴで記録更新を狙うということは、我々にとって、アメリカの象徴でありランニング界のレジェンドであるジョーンを称える機会があるということです。」とレースディレクターのキャリー・ピンコウスキーは答えました。
アメリカ人男子選手
オリンピック3度出場、全米選手権10,000ⅿでは8度優勝、そしてナイキオレゴンプロジェクトに所属しているラップは、2016年のオリンピックマラソンアメリカ代表選考レース優勝でマラソンデビューを飾りました。ラップは10,000ⅿ(26:44.36)、室内3,000ⅿ(7:30.16)、室内2マイル/3.2km(8:07.41)、室内5,000ⅿ(13:01.26)と4つのアメリカ記録を持っています。ラップは10,000ⅿ競技史上15番目に速い選手であり、屋外5,000ⅿで12:58.90という自己ベスト記録により、トップ選手への仲間入りを果たし。5,000ⅿで13:00を切るアメリカ選手わずか6人のうちの一人となりました。2012年ロンドンオリンピックの10,000ⅿでは、最後の400ⅿを53.8秒の驚くべき記録で走り銀メダルを獲得、ラップは1964年以来表彰台に上がった初のアメリカ人となりました。2016年リオオリンピックのマラソンでラップは銅メダルを獲得し、世界最高峰の舞台で競えることを証明しました。今年4月のボストンマラソンでは、2:09:58で2位となる力強い走りを見せオリンピックでの走りを再現しました。
5,000ⅿと10,000ⅿで2度NCAA(全米大学体育協会)チャンピオンとなり、NCAA10,000ⅿの記録保持者であるSam Chelangaは、今回2度目のマラソン挑戦となります。2015年にアメリカ国籍を取得したChelanga(ハーフマラソン自己ベスト1:01:04)は、2016年のオリンピックマラソンアメリカ代表選考レースでマラソンデビューしました。高温多湿の天候の中、一時はレース先頭を走っていたChelangaでしたが、次第に先頭集団から離れ途中棄権してしまいました。しかし、同年の全米選手権10マイルで優勝、そして2017年は、サン・ファンのWorld's Best 10KとニューヨークのHealthy Kidney 10Kの両方で優勝し華々しいスタートを切りました。2017年IAAF世界クロスカントリー選手権では11位に入賞しています。
Luke PuskedraとJeffrey Egglestonは、マラソンを2時間10分台で走る素晴らしい実力の持ち主です。Puskedraは2015年のシカゴマラソンで自己ベストを5分以上更新する2:10:24で大躍進を果たし、この記録が2015年アメリカ人マラソン選手の中の最速記録でした。Puskedraは2016年のオリンピックマラソンアメリカ代表選考レースで4位に終わり、惜しくも代表の座を逃しました。2017年の初戦となった4月のボストンでは、2:14:45で9位に入賞する力強い走りを見せました。
Egglestonは2010年にマラソンデビューし、2014年オーストラリアのゴールドコーストエアポートマラソンで自己ベスト(2:10:52)を記録しました。Egglestonは世界陸上のマラソン競技で3度アメリカ代表(2011、2013、2015)となり、2013年の13位入賞が最高位です。2017年はマラソン連続出場でスタートし、4月のワルシャワマラソン(ポーランド)で4位入賞、5月のリマ(ペルー)Movistar Marathonでは優勝を果たしました。
Aaron Braun、Diego EstradaそしてAndrew Bumbaloughもまた、今年のアメリカ人出場選手の中では素晴らしい自己ベストの持ち主です。Braunは5,000ⅿからマラソンまでこなす多才なランナーであり、アダムズ州立大学(NCAA第二部)在学中に16回全米代表選手となり、2013年、全米選手権12Kで優勝し世間の注目を浴びました。2014年にマラソンデビューし、2015年のヒューストンで自己ベスト(2:12:54)を記録、最近では5月の全米選手権25kmで5位入賞を果たしました。
2012年オリンピック10,000ⅿ代表のEstradaは、2015年の全米選手権ハーフマラソンでアメリカ史上4番目の記録となる1:00:51で優勝し、一躍エリートの仲間入りを果たしました。昨年シカゴに初出場し、2:13:56でトップ10に食い込む結果を残しました。Estradaは10kmの給水所付近で激しく転倒し、足首を負傷しながら残り20マイルを走りました。今春シカゴに戻ってきてBank of America Shamrock Shuffle 8KでStephen Sambuに次ぐ2位となりました。
Bumbaloughは2013年の 5km全米チャンピオンで、2011年世界陸上と2014年Continental Cupの5,000ⅿアメリカ代表です。オフロードのクロスカントリーが得意であり、2011年世界選手権クロスカントリーにアメリカ代表として出場しました。2017年東京マラソンでマラソンデビューし、安定したペースで走り2:13:58でフィニッシュしました。(25位)
イリノイ州出身のChris Derrickと期待の新星Noah Droddyもマラソンデビューします。Derrickは、イリノイ州ネイパービルのNeuqua Valley高校在学中に名を馳せました。元5,000ⅿアメリカジュニア記録保持者であり、スタンフォード大学在学中に14回全米代表選手に選出され、3度クロスカントリー全米チャンピオンとなっています。2017年のニューヨークシティハーフマラソンで1:01:12の6位、そして5月のナイキBreaking2プロジェクト(2014年シカゴマラソンチャンピオンのエリウド・キプチョゲが2:00:25の驚くべき走りでマラソン史上最速のランナーとなった)ではペースメーカーを務め、この二つの素晴らしいパフォーマンスに続くマラソンデビューに大きな期待がかかります。
Droddyのイメージは、2016年オリンピック10,000ⅿアメリカ代表選考レースに登場後、急速に広まりました。長髪に口ひげ、サングラス、そして後ろ前にかぶったキャップで登場し、"Noah Droddyって誰?"という質問がSNS上を賑わせました。元NCAA第三部の全米代表選手だったDroddyは、オリンピック代表選考会への出場によって国民の関心を集めました。2017年のニューヨークシティハーフマラソンでの1:01:48という最近の成績が、マラソンデビューにおいての彼の可能性を示唆しています。
アメリカ人女子選手
ナイキオレゴンプロジェクトの一員であるハセイは、2017年ボストンマラソンでの素晴らしいマラソンデビューの走りにより注目を集めました。2:23:00での3位入賞は、アメリカ女子選手の初マラソン記録を3分近く更新し、ボストンマラソン史上アメリカ女子選手4番目の記録でした。ボストンでの素晴らしい走りの前には、プラハハーフマラソンでアメリカ女子選手で(Molly HuddleとDeena Kastorに続く)歴代3位の1:07:55を記録していました。2016年にロードレースに転向して注目される以前は、トラック競技専門であり、1,500ⅿランナーとして名を馳せていました(高校生ランナーとして2008年のオリンピック選考会に出場)。高校時代にFoot Lockerクロスカントリー選手権で2度優勝し、オレゴン大学在学中に15回全米代表選手に選出されています。ハセイ2回目のマラソン挑戦となる今回のBank of Americaシカゴマラソンは注目です。
Becky WadeとSarah Crouchは2:30を切る可能性がある女子選手として注目です。Wadeはマラソンデビューだった2013年のカリフォルニア国際マラソンにおいて2:30:41で優勝し、一躍エリート選手の仲間入りを果たしました。その後2レースに出場したWadeは、今年のヒューストンで2:35:57の3位入賞を果たし、復活を宣言しました。NCAA第二部の全米代表選手に13回選出されているCrouchは、2014、2015、そして2016年のシカゴでの力走を経て、またシカゴに戻ってきます。2014年は自己ベストを12分縮めて2:32:44で6位に入りました。2016年オリンピックマラソン代表選考会への出場を逃した後、Crouchは2016年ボストンマラソンでアメリカ人2位となり、再び足がかりを掴みました。そしてシカゴで9位に入賞し、昨シーズンを終えました。
Alia Gray、Danna HerrickそしてDot McMahanも今年の有望出場選手です。伝説的コーチJoe Vigilから指導を受けているGrayは、2016年のオリンピックマラソン代表選考でファンを驚かせました。ケガから驚異的な復活を果たし、2:35:47の自己ベストで10位となったのです。また、2:30切りを狙って出場した昨年のシカゴマラソンでは、2:34:00で自己ベスト更新の力強い走りを見せ10位に入賞しました。
Herrickは、最近アマチュア選手からHansons-Brooks Distance Project所属のプロ選手に転向しました。今春のボストンでは、自己ベストを6分以上更新する2:34:53を記録し大躍進を果たしました。Bank of Americaシカゴマラソンは、彼女にとってAbbottWMM としては3つ目のレースとなります。ボストンの他、2013年のニューヨークにも出場しています。
McMahanは2006年のシカゴマラソンでマラソンデビューし、2:43:27でフィニッシュしました。2010、2011、2012年にシカゴへ出場し、2011年には自己ベストを更新する2:31:48を記録しました。2008年と2012年のオリンピックマラソン代表選考会では、10位以内でフィニッシュしています。2013年世界陸上マラソンの代表だったMcMahanは、2016年にマスターズランナーとなり、その初レースとしてニューヨーク(2:38:46)を完走し40歳を祝いました。そして2017年のボストン(2:36:28)も完走しました。McMahanの新たな目標は、AbbottWMMの全6大会をマスターズ選手として初制覇することです。
今年のアメリカ人トップ選手陣を締めくくるのは、Kristen HeckertとMichelle Lilienthalです。Full Potential Running/New Balance所属の地元ランナーであるHeckertは、シカゴマラソン6度目の出場で、エリート部門へは2回目の選出です。Heckertは昨年のシカゴマラソンを自己ベスト2:39:37の15位でフィニッシュし、素晴らしい結果で2016シーズンを終えました。シカゴマラソン前に、5k、8k、そして10,000ⅿで自己ベストを記録しています。Lillienthalは、マラソンの自己ベスト2:34:50を誇ります。Lillienthalは地元中西部のオリンピック代表選考出場資格を2回獲得しており、アイオワ市の高校在学中に7度チャンピオンとなり名を馳せました。
ジョーン・ベノイト・サミュエルソン
優れたアメリカ人トップ選手たちに加え、女子選手としては前人未到の記録に挑戦するサミュエルソンも出場し、60歳でサブ3達成を狙います(現在の60歳最高記録は3:01:30)。サミュエルソンは女子レース史上最も熾烈なレースの一つであった1985年のシカゴで、世界記録保持者のイングリッド・クリスチャンセンやロサンゼルスオリンピック銅メダリストでありシカゴマラソンディフェンディングチャンピオンだったロザ・モタを抑えて優勝しました。サミュエルソンは2:21:21でアメリカ記録を樹立しました(2003年まで記録保持)。
「物語を語ることは私にとって大切なことであり、自分のやる気につながります。レースでの判断は、しばしば私の物語に影響を及ぼします。60歳になった私には、この10月8日のシカゴでのレースが自分のキャリアの次章を象徴するレースになると分かっていました。」とサミュエルソンは答えました。
2008年、当時50歳だったサミュエルソンは、オリンピックアメリカ代表選考レースでサブ2:50を達成し、自身の物語を更新しました。サミュエルソンは、「2008年の選考レースが最後の競技マラソンだと思っていたけれど、語るべき物語がもっとあったのです。2009年のニューヨークシティマラソン40回記念大会は、私のロサンゼルスオリンピック金メダルから25周年となる記念の年でもありました。そして私のシカゴ優勝から25周年記念となる大会が2010年10月10日に当たりました。私にはこれらの数字を見逃すことはできませんでした。」とサミュエルソンは話しました。
◇アメリカ人選手 男子
氏名 | 自己ベスト |
---|---|
Galen Rupp | 2:09:58 (Boston, 2017) |
Luke Puskedra | 2:10:24 (Chicago, 2015) |
Jeffrey Eggleston | 2:10:52 (Gold Coast, AUS 2014) |
Aaron Braun | 2:12:54 (Houston, 2015) |
Diego Estrada | 2:13:56 (Chicago, 2016) |
Andrew Bumbalough | 2:13:58 (Tokyo, 2017) |
Sam Chelanga | -- |
Chris Derrick | Debut |
Noah Droddy | Debut |
◇アメリカ人選手 女子
氏名 | 自己ベスト |
---|---|
Jordan Hasay | 2:23:00 (Boston, 2017) |
Becky Wade | 2:30:41 (Sacramento, 2013) |
Dot McMahan | 2:31:48 (Duluth, 2011) |
Sarah Crouch | 2:32:44 (Chicago, 2014) |
Alia Gray | 2:34:00 (Chicago, 2016) |
Michelle Lilienthal | 2:34:50 (St. Paul, 2013) |
Danna Herrick | 2:34:53 (Boston, 2017) |
Kristen Heckert | 2:39:37 (Chicago, 2016) |
*オリジナルのリリースの正式言語は英語であり、この内容及び解釈については英語が優先となります。
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