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AbbottWMM - 2021 Bank of Americaシカゴマラソン 大会後レビュー

2021年10月11日

*オリジナルのリリースの正式言語は英語であり、この内容及び解釈については英語が優先となります。

女子マラソン:ルース・チェプンゲティッチが苦しみに耐えシカゴタイトルを獲得

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粘り強さを見せたルース・チェプンゲティッチが、ライバルのアメリカ勢を制してBank of Americaシカゴマラソンでの勝利を掴みました。

現世界チャンピオンは前半を猛スピードで走り抜け、男子選手クリス・デリック(アメリカ)を捉え、中間地点を1:07:34というタイムで通過しました。

しかしこの激走が後半に影響を及ぼし、一時は3分以上あった2位以下選手との差は、エマ・ベイツ(アメリカ)が2位フィニッシュした時には1:49分に縮んでいました。

ベイツが、2020年ロンドンで2位に入った同国のサラ・ホールについてのレース前の予想を覆す活躍を見せた一方で、ホールは3位に沈み、ディーナ・カスターが2006年に樹立したアメリカ記録を更新するという目標にも遠く及びませんでした。

今年に入りハーフマラソンの世界記録を樹立していたチェプンゲティッチですが、オリンピックで不本意な途中棄権に終わっており、彼女にとってはある意味、名誉挽回をかけたレースでした。

チェプンゲティッチは、「1人で攻めるのは難しい。あそこまでの高速ペースを目指していた訳ではなく、自分自身に集中して走っていただけです」とコメント。

実際、後半のペースは前半より13分以上遅いものとなっていましたが、猛追するベイツが追い付くことのできないスピードを維持しました。

ベイツは、「先を走る選手が見え始めた時に、自分の中でエネルギーが増進し、拍車がかかりました。そして、沿道で応援してくれている観客の皆さんの姿が活力を与えてくれて、足の運びがどんどん速くなっていきました。」と語りました。

ホールは、レース後半で苦しむ結果となり、記録への挑戦はまたの機会となりました。

ホールは、「先を行く選手たちにどんどん離されてしまうという不安と同時に、ロンドンマラソンの時のように、最後またペースが落ちるのではないかと期待もしていました。でもルースの走りは素晴らしかったです。もう少し上の順位を目指していましたが、ロンドンに続くメジャー大会で表彰台に上がれたことをとても誇りに思いますし、感謝しています。」とコメントしました。

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男子マラソン:セイフ・トゥラがシカゴで勝利

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蒸し暑い日曜日に風の街シカゴで開催された2021 Bank of Americaシカゴマラソンにおいて、セイフ・トゥラ(エチオピア)がゲーレン・ラップ(アメリカ)の挑戦を退け優勝を収めました。

トゥラは今年のミラノマラソンで自己ベストを更新する2:04:29を記録しており、優勝してもおかしくない選手ではあったものの、シカゴでの戦績では2019年の6位がベストでした。

同じエチオピアのShifera Tamruがレース序盤で飛びぬけ、彼を追う集団との差が15秒に広がりましたが、中間地点を62:29で通過する頃にはその勢いも失速していました。

ラップは前半の混乱に惑わされることなく先頭集団の後ろでペースを保ち、その間に生じたトップとの差もその後の走りで11秒縮めて行き、ラスト10km区間に到達する頃には難なく先頭集団に加わっていました。

日本の鈴木健吾が35km地点で先頭集団から遅れると、あとはトゥラ、ラップ、エリック・キプタヌイ(ケニア)が表彰台の並び順を争う展開となりました。

ラスト1マイルでトゥラがスパートをかけ、ラップはそれに応じることができませんでした。

新チャンピオンとなったトゥラは、「ベストを尽くして最後の最後まで戦うことを決めていました。暑さに備えていなかったので、当日はとても暑くなるという予報を聞き非常に不安でした。実際の気候は不安定で、風もあり、前半のペースが抑え気味となったことが功を奏し、良い走りができました。」と話しました。

一方、望んでいた優勝には及ばなかったラップですが、手術後の回復の長いみちのり、そして2か月前のオリンピックマラソンで見せた落胆を経て掴んだ2位という結果は、彼にとって十分価値のある勝利でした。

2位のラップは、「健康、そして安定した沢山のトレーニングがどれだけ重要かが胸に刻まれたレースでした。正直に言って、ここ数年の自分にとってそれらが十分だったとは言えません。とても苦しみましたし、感情面でもそうでした。今までレースに出たり完走したことがある人なら誰でも分かると思いますが、マラソンは概して、感情が大きく影響するスポーツです。たくさんのトレーニングや努力を注ぎ込み、トレーニング中、そしてレース当日にも、多くの浮き沈みを経験します。」と語りました。

彼らエリート選手の後に続き、2019大会以来2年振りに多くの一般ランナーがコロンバスドライブのフィニッシュラインを通過しましたが、ラップのコメントに異論を唱える人はいないでしょう。

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車いすマラソン:ダニエル・ロマンチュクがシカゴで再び勝利の雄叫びを上げた

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ダニエル・ロマンチュクが、マルセル・フグを下しBank of Americaシカゴマラソンで優勝を収め、連敗を喫しているAbbottWMMシリーズXIIIの戦いで反撃に出ました。

この2人に加えトップ集団を走っていたのは、アーロン・パイクとジョンボーイ・スミスでしたが、35km地点でフグが加速しました。

スイスのベテランがしかけた動きに応じることができたのはロマンチュクのみで、ラスト2つ目のコーナーを曲がりルーズベルトロードの上りにさしかかる頃には、フグに勝る強さを見せつけていました。

ロマンチュクは大きな腕でギアを操り、坂を上りながらフグとの差を広げて行きました。

ラストのコーナーを曲がり力強くフィニッシュした23歳のロマンチュクは、メジャー大会3連勝を狙うフグのチャレンジを阻止して、シリーズXIIIリーダーボードのトップの座を守りました。

フグはシリーズ再開後負け知らずで、パラリンピックでのマラソン金メダルを含め、全て勝利していました。ベルリンとロンドンでも圧倒的な強さを見せ、ロマンチュクとのシリーズポイント差を7ポイントに縮めてシカゴの対決に挑んでいました。

コース途中のスプリント区間におけるボーナス勝負を制し8ポイントを獲得したフグは、得点差を最小限にとどめ、ロマンチュクとのポイント差8ポイントで残る2大会に臨みます。

ロマンチュクのチームは、予定していたフライトがキャンセルとなり新たなチケットの確保を余儀なくされるというアクシデントもありましたが、ロマンチュクとフグ両名とも、シカゴを走ったその日の夜のフライトに乗り、翌朝のボストンでのレースに挑みます。

フィニッシュ後ロマンチュクは、「とにかく出来る限り水分補給をして、食べられるだけ食べて、できるだけ早くボストンに着くことがカギです。」とコメント。

万が一に備えて予備のレーサーとともにマサチューセッツでロマンチュクの到着を待つ父親のサポートもあり、2019年にフグを下したボストンのコースで、更なる勢いに乗りたいところです。

ロマンチュクのフィニッシュタイム1:29:07はシカゴの平坦なコースにおける大会新記録となりましたが、日が変わればまた新たなチャレンジが待っています。

ロマンチュクは、「同じようなレースは2つとありません。計画を持って臨みますが、レースの展開を見て途中で計画を変更し、適応しなければなりません。マルセルは素晴らしい選手であり、コンディションもとても良好です。」と話しました。

女子レースでは、タチアナ・マクファーデンが2位以下に1分以上の差をつけて優勝し、車いすレースはアメリカ勢の男女優勝となりました。

シリーズXIIIトップのマニュエラ・シャーに敗れ、ベルリンでは2位、先週のロンドンでは3位に沈んでいたマクファーデンでしたが、シャーが不在のレースでしっかりと勝利を収めました。

今回の優勝で、マクファーデンのシカゴでの優勝は全9回となり、アボット・ワールドマラソンメジャーズ大会においては24度目の勝利を収めました。

マクファーデンは、「初めてのマラソンに出場したのが2009年のこの大会で、その後の素晴らしいマラソンキャリアに繋がりました。24回目のメジャー優勝でもあり、次はこの数字を25にしたいです。直近の大会で3位以内に入ってはいましたが、やっと優勝することができました。そして今、普通では考えらえないスケジュールでボストンに向かいます。24時間で52マイル。クレイジーだけどこの挑戦が楽しみです。」とコメントしました。

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*オリジナルのリリースの正式言語は英語であり、この内容及び解釈については英語が優先となります。

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