*オリジナルのリリースの正式言語は英語であり、この内容及び解釈については英語が優先となります。
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東京からシリーズXII春季シーズンがスタート
いよいよAbbottWMMシリーズXII春季シーズンが開幕し、多くのエリート選手がリーダーボードでの上位獲得を狙います。
男子選手陣では、エチオピアのケネニサ・ベケレと2018年アブダビマラソンチャンピオンのマリウス・キプセレムが棄権したことにより、主力選手間の戦いが更に興味深いものとなりました。
ケニアのディクソン・チュンバは、タイトルを保持し三度目の東京を優勝するためのトレーニングに励んでいる一方で、バーレーンのエルハサン・エルアバシとエチオピアのビルハヌ・レゲセとセイフ・トゥラが、自己ベスト2:05以内の男子選手としてチュンバに挑みます。
この出場選手陣と肩を並べるべく挑む日本選手には大迫傑がいます。出場選手の中で彼ほど急成長を遂げている選手はおそらくいないでしょう。ナイキオレゴンプロジェクトの選手である大迫は、2017年ボストンでのマラソンデビューで記録した2:10:28という記録を、昨年10月のBank of Americaシカゴマラソンにおいて1分以上更新し、2:05:50で日本記録を樹立しました。
昨年10月、風の街シカゴで3位に入賞している大迫は、今回2位フィニッシュすればリーダーボード同率1位となり、もし彼が皇居前で優勝した場合には、リーダーボードトップに躍り出ます。
表彰台にのぼる可能性がある日本人出場選手は、大迫だけではありません。早野忠昭レースディレクターは"私は2020年の東京オリンピック前に、2:06台で走る日本人選手が少なくとも5人は現れるよう、レースで出来ること全てをやりたいと思っています。"と話しました。
上位グループのペースが日本人ランナーにとって速いものになれば、彼ら同士の素晴らしい闘い自体も見応えのあるものになるでしょう。
女子エリート選手陣では、この東京でのルティ・アガの記録が最終的なAbbottWMMシリーズXIIのトップ争いを左右します。25歳エチオピアのアガは、昨年ベルハネ・ディババに次ぐ2位となり、ベルリンでは2年連続2位となっています。
アガの自己ベスト2:28:34は出場選手中最速の記録であり、優勝候補として大本命のアガですが、彼女は、経験豊富で勝ち方をよく分かっているケニアのフローレンス・キプラガトとの戦いを強いられます。ベルリンとシカゴで2度優勝、そしてロンドンの10位以内入賞経験を多数持つキプラガトは、AbbottWMMにおける4つ目のスター獲得を目指す(4大会目の出場)強豪選手です。
現世界チャンピオンのローズ・チェリモもまた、戦術的レースを得意とし、今回の大本命と言われています。もしアガが優勝した場合でも、昨年AbbottWMMシリーズタイトルを獲得したメアリー・ケイタニーと同じ41ポイントでチェリモがリーダーボードトップに躍り出ます。
男子車いすシリーズでは、アメリカのダニエル・ロマンチュクがシカゴとニューヨークで連続優勝を果たし、男子車いす界に衝撃を与えています。20歳のロマンチュクは、アメリカで2度現シリーズチャンピオンのマルセル・フグを接戦でかわし、素晴らしい判断力と力強さを見せつけました。
しかし冬の間レースから離れていたシリーズリーダーのロマンチュクにとって、いつも予想外の展開を迎える東京という未知のコースでの初レースでは、何が起こるかわかりません。
2018大会で山本浩之が優勝、更には日本人の1位2位独占を予想した人は誰も居ませんでしたが、52歳の山本が、鈴木朋樹とのスプリント勝負を制し優勝したレースは、世界に衝撃を与えました。
カナダ人選手にも注目です。シリーズXII初戦のベルリンで、大方の予想を反し優勝したブレント・ラカトスは、まだマラソン3回目の挑戦ですが、ロマンチュク自身が築き上げたシリーズの大量リードを少しでも縮めるべく、東京のコースに戻ってきます。
約36kmから約37km地点でのスプリントボーナスポイントとなる8ポイントは、レースに新たなスパイスを加えます。イリノイ出身のダニエル・ロマンチュクが3回連続優勝と3回連続ボーナスポイント獲得を達成した暁には、3レースを残しシリーズXII優勝プレートに王手をかけることとなります。
女子車いすリーダーボードは、お馴染みのスイス選手がトップです。マニュエラ・シャーは、3回連続優勝とボーナスポイント1回獲得により、4大会目を迎える今、スザンナ・スカロニと58ポイントの差をつけています。
大差での圧勝を収めた1年前のレースにより、34歳のシャーにとって東京が絶好の場であることを証明しました。
シリーズXIIにおいても、シャーの成績は好調でした。世界記録をベルリンで更新し、雨のシカゴでオーストラリアのマディソン・デ ロザリオを引き離し優勝、ニューヨークではタチアナ・マクファーデンと接戦を繰り広げ、起伏のあるセントラルパークでマクファーデンに食らいつき、最終マイルでマクファーデンから勝利をもぎ取りました。
すでにSix Star Finisherであるシャーに加え、ロマンチュク、スペインのホルディ・マデラ、そしてドイツのマルフリート・ファンデンブルークが日曜日のレースを完走すれば、Six Star Finisherに仲間入りします。
彼らを含む、約700人のランナーが、東京のフィニッシュラインでSix Starへの旅路を完了すれば、全世界でのSix Star Finisher総数は、5,000人超えまで間近です。
今まで以上に魅力あふれるAbbottWMM春季シーズンが始まります。
全大会のアップデート情報に関しては、公式ツイッター @wmmajors をフォローしてください。
*オリジナルのリリースの正式言語は英語であり、この内容及び解釈については英語が優先となります。
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