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AbbottWMM-ロンドンマラソン2016大会レビュー

2016年4月26日

※オリジナルのリリース正式言語は英語であり、この内容および解釈については英語が優先となります。

Virgin Moneyロンドンマラソン大会後レビュー:キプチョゲがシリーズXリーダーボードのトップに躍り出る

キプチョゲが大会記録を更新、ジェミマ・スムゴングも決定的な勝利を収めた一方、タチアナ・マクファーデンとマルセル・フグは車いすシリーズXのリードをキープ

Virgin Moneyロンドンマラソンにおいて、アボット・ワールドマラソンメジャーズシリーズⅨチャンピオンのエリウド・キプチョゲが、大会記録を更新する2時間3分5秒というタイムでロンドンのタイトルを獲得しました。これによりキプチョゲは、アボット・ワールドマラソンメジャーズシリーズXのリーダーボードにおいて、エチオピアのレミ・ハイレとともにトップの座につきました。

■エリートレース

同郷ケニアのジェミマ・スムゴングは、転倒するアクシデントからも立ち直り、ディフェンディングチャンピオンのティギスト・トゥファを抑え2時間22分58秒というタイムでドラマティックな女子レースを制しました。

(エリート男子)
わずか8秒で世界記録更新を逃したキプチョゲは、大会後会見で「記録更新を目指したが、本当に不可能だった。落胆はしていない」と述べました。
彼はロンドンマラソンのチームに次のように語りました。「コースも良く、サポートも完璧でした。素晴らしい観衆の中で自己ベストを更新出来て良かったです。」

キプチョゲはレース全体を通してリラックスした状態で自分の走りをコントロール。活気に満ちた晴天のもと高速ペースでスタートしたレースは、30㎞地点までは、ロンドンのコースではかつてない速さとなる世界記録更新のペースで進んでいました。残り10マイル(約16㎞)を切った地点で、2位となったスタンレー・ビウォットとともにエチオピアの陸上レジェンド、ケネニサ・ベケレを引き離したキプチョゲは、エンバンクメント付近でビウォットも振り切り優勝。
ビウォットは自己ベストの2時間3分51秒でフィニッシュし、ベケレは2時間6分36秒で3位に入りました。

(エリート女子)
男子がコースの4分の3を世界記録ペースで進むレース展開となった一方、女子も見劣りしないレース展開に。スタートから、トップ集団の7選手が密集して走る展開が残り5マイル(約8㎞)地点まで続きます。21マイル(約33㎞)地点で、アセレフェチュ・メルギアがスムゴングのかかとにつまずいたことでスムゴングがメアリー・ケイタニーに倒れ込み、結果3人が地面に転倒する事態になりました。
ケイタニーとメルギアが苦しむ一方、スムゴングはすぐに立ち直り、2015年ロンドン優勝者のティギスト・トゥファと、世界チャンピオンのマレ・ディババを抜き去り、初のメジャーマラソン優勝を収めました。
スムゴングは、「できる限り早く起き上がり、元のペースを取り戻した」と話しました。

エチオピアのトゥファはわずか5秒差で2位に入り、ハーフマラソン世界記録保持者のフローレンス・キプラガト(ケニア)は、2時間23分39秒で3位に入りました。

■車いすレース

タチアナ・マクファーデンとマルセル・フグは、AbbottWMM車いすシリーズで再び1位でフィニッシュし連勝を収め、車いすリーダーボードでトップの座をキープしました。

(車いす女子)
マクファーデン(アメリカ)は、ボストンマラソンに参加後そのままロンドンへ挑み、スイスのマニュエラ・シャーを1秒差で下し、1時間44分14秒というタイムで4度目となるロンドンマラソンチャンピオンに輝きました。アボット・ワールドマラソンメジャーズでの比類のない成功とともに女子車いす界に君臨するマクファーデンは、序盤で日本の土田和歌子からリードを奪いましたが、終盤で、マニュエラとの闘いを強いられることとなりました。

マクファーデンは、「最終的には危機一髪だった」と語り、「マニュエラは素晴らしい対戦相手であり、接戦になることは分かっていました。トップでフィニッシュできたことを本当に嬉しく思います」とレースを振り返りました。

(車いす男子)
スイスのフグも、ボストンで勝利したわずか6日後に、ロンドンマラソンの車いすレースタイトルを獲得しました。リオのパラリンピックマラソン出場前の最終戦となったロンドンにおいて彼は、最後の一漕ぎでオーストラリアのクート・フェンリー、イギリスのデビッド・ウィアーを下し、トップでフィニッシュしました。

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