*オリジナルのリリースの正式言語は英語であり、この内容及び解釈については英語が優先となります。
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車いすシリーズトップの男女選手がリオで金メダルを目指す
車いす選手のマルセル・フグ(スイス)とタチアナ・マクファーデン(USA)は、9月18日(日)のリオパラリンピックから再開されるアボット・ワールドマラソンメジャーズ(AbbottWMM)シリーズXのリーダーボードトップの座を確固たるものとすべくレースに挑みます。
この2選手は、初の車いすシリーズとなるシリーズXの幕開けとなった4月のボストンマラソンとロンドンマラソンで、わずか6日間を空けて連続優勝を収めています。双方とも最高点となる50ポイントを保持し、男女それぞれのリーダーボードトップにつけており、2位との差は、フグが25ポイント、マクファーデンが18ポイントとなっています。優勝者の男女それぞれに5万ドルが贈られる1年間のグローバルシリーズにおいて選手は、シリーズ全8大会中5大会におけるポイントを争います。
ボストンで、エルンスト・バンダイク(南アフリカ)、クート・フェンリー(オーストラリア)との三つ巴の戦いを制しドラマティックにフィニッシュし、1週間を待たずして開催されたロンドンでは、フェンリーを1秒差で下したフグは、既にシリーズ賞金の獲得を視野に入れています。印象的なヘルメットから、"シルバーブレット(銀の弾丸)"の愛称で親しまれる30歳のスイス人選手は、2012年のロンドンパラリンピックマラソンでデヴィッド・ウィアー(イギリス)に次ぐ銀メダルを獲得し、翌2013年の世界選手権で優勝しています。フグの狙いは、2016年リオのコパカバーナ要塞でスタートするT54レースにおいて、2012年ロンドンを上回る結果を出すことです。またフェンリーは、2012年ロンドンでは銅メダルでしたが、北京とアテネにおいて2大会連続で獲得している金メダルを再び狙います。
35歳のフェンリーは、WMM大会において16回も優勝を収めており、2006年2011年の選手権覇者でもあります。シリーズXのリーダーボードでも、ボストン(3位)、ロンドン(2位)でのポイントを獲得し2位につけています。バンダイクもフグとの差を縮めるべく挑みます。過去10回優勝を収めているボストンで2位、ロンドンでは6回優勝経験のあるイギリスのデヴィッド・ウィアーに次ぐ4位となり、計20ポイントで3位につけています。37歳のウィアーは今年、ホームとなるロンドンマラソンで3位に終わりましたが、シリーズリーダーボード4位から2位への浮上を目指し、パラリンピックタイトルを守るべくレースに挑みます。ジェームズ・センベタもポイント獲得を目指す選手の一人です。シリーズ初戦の2大会で5位につけ、計2ポイントを保持しています。
他に注目すべき選手としては、日本人選手の副島正純と洞ノ上浩太。(東京マラソンにおいてもお馴染みの両選手。副島正純選手は、東京マラソン2016から車いすレースディレクターとしても活躍。洞ノ上浩太選手は2016大会日本人トップでフィニッシュしています。)そしてフグと同国、スイスのハインツ・フライが挙げられます。58歳になるフライは1984年1992年のパラリンピック優勝者であり、2012年から今に至るまで世界記録を保持しています。
マクファーデンは2012年以降の女子マラソンレースにおいて常に上位を独占しており、女子の金メダル候補としては突出しています。アメリカのスター選手である27歳のマクファーデンは、ロンドンパラリンピックでは9位に終わりましたが、翌2013年からは1レースを除き負けなしのレースを続け、ボストン、ロンドン、シカゴ、ニューヨークでは連勝、そして昨年の世界選手権も制覇しています。
マクファーデンの勝利を脅かすのは、2013年世界チャンピオンであるスイスのマニュエラ・シャーと、ボストン、ロンドンでそれぞれ2位となっている日本のベテラン、土田和歌子選手です。
シャーはシリーズXリーダーボードでは32ポイントで2位となっており、ロンドンではラストスパートで敗れたマクファーデンへのリベンジを狙っています。31歳のシャーは近年、シカゴやニューヨークでもマクファーデンとのトップ争いを繰り広げています。また、2013年からは、土田選手とともに世界記録保持者となっています。土田は2011年に世界チャンピオンとなり、2012年パラリンピックでは5位でした。しかし彼女の活躍と言えば、13大会続いていたマクファーデンの連勝を阻止し優勝した今年の東京マラソンでの勝利を忘れてはいけません。この優勝で、日本の首都東京で行われる東京マラソンでの9連覇を達成しています。
マクファーデンのチームメイト、アマンダ・マグロリーとシャーリー・レイリーも、ポイント獲得およびメダル獲得を狙っています。マグロリーは現在5ポイントで4位、レイリーは2012年ロンドンパラリンピック優勝者です。現状のシリーズXリーダーボード上の選手でエントリーしている他の選手は、Zou Lihongのみです。この中国人選手は、初マラソンとなったロンドンで5位に入っており、上位に食い込む可能性を含んでいます。その他、シリーズ初のポイント獲得を狙う選手として挙げられるのは、パラリンピックで2個の銅メダルを獲得しているスイスのSandra Grafと、4年前のロンドンで6位に入ったオーストラリアのChristie Dawesです。
男女レースとも、9月18日(日)リオ時間の12:30(日本時間18日24:30)にスタートです。
*オリジナルのリリースの正式言語は英語であり、この内容及び解釈については英語が優先となります。
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